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協調制御輪論って知ってますか?

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リハビリテーション
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こんにちは。physical太郎です。

今回は、歩行や起立動作において考えなければいけないバイオメカニクスの1つ「協調制御理論」について考えます。

 

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拮抗二関節筋ペアによるcontact task

歩行動作や起立動作において、下肢先端が地面に接地した際には、足部が滑らないように倒立振り子の回転軸を形成しなくてはなりません。

二足歩行ロボットの姿勢制御においても、contact taskと呼ばれる制御上の難問があるといわれています。

ロボットスーツHAL®︎が批判的に考えられている理由の1つはこれが原因です。

ヒトは、四肢に拮抗二関節筋1対と、拮抗単関節筋2対からなる、3対6筋の筋配列を装備しています。膝関節を例にあれると、大腿直筋とハムストリングスが拮抗二関節筋、大腿広筋群、大腿二頭筋短頭、腸腰筋、大殿筋などが、拮抗単関節筋です。

このような筋配列は、全筋を一様に緊張させるだけで、特別なコントロールは必要なく、contact taskを解決し、外乱にも対応した四肢の制御を可能にしていると考えられています。

 

 

協調制御理論

下の図は、下肢の先端で出力される力の方向と、3対6筋の筋活動パターンの関数を示したものです。

Motor Control Properties induced by Bi-articular Muscles
Access full-text academic articles: J-STAGE is an online platform for Japanese academic journals.

荷重環境下で体重を指示して動作を行うためには、下肢の先端部の出力は、股関節と足関節を結ぶ線分の方向(D1)から、下腿の長軸方向(D2)へ力を出力させる必要があります。

これらの方向へ下肢の先端部が力を出力した際の3対6筋の活動パターンを筋電図データから読み取ると、D1の方向への出力では、大腿広筋群、大腿直筋、大殿筋が活動を強め、これらの拮抗筋であるハムストリングス、大腿二頭筋短頭、腸腰筋は活動が認められません。

一方、D2方向への出力時には、大腿広筋群、ハムストリングス、大殿筋の活動が強まり、大腿二頭筋短頭、大腿直筋、腸腰筋は活動が認められません。

このことから、D1方向からD2方向へ出力方向が変化した場合、その出力方向の差は、大腿直筋とハムストリングスの活動の交代によってなされているということです。

D1とD2方向の中間領域に出力する場合には、大腿直筋とハムストリングスの活動量が相反性に変化することで、方向制御が行われています

こうした出力方向の変化に呼応する拮抗筋ペアの出力の交代は、各ペア間で存在し、360°全ての方向に対して出力方向の制御を可能にしていると考えられています。

 

 

では実際に歩行動作では

歩行中の荷重応答期(LR)に足底で出力する方向は、おおむねD1~D2領域であり、この領域の出力方向の制御を担う大腿直筋とハムストリングスに対する協調制御が重要となってきます。

また、踵接地(IC)から荷重応答期(LR)にかけて、下肢の剛性を制御するためにも3対6筋の協調制御が必要となります。

 

ここからは難しい物理の話となりますので、簡単に言いますうと、

二関節筋のみでは足底が外れてしまします。

単関節筋のみでは股関節と足関節の方向以外に前後への変位も同時に起こるため、contact taskは解決できません。したがって転倒せずに脚の屈伸運動をする場合、姿勢に応じて先端の位置情報のフィードバック制御が不可欠となります。

一方、拮抗二関節筋および両端の2対拮抗一関節をフル装備した場合は、先端の力の方向と変位の方向は一致するため、contact taskにおいて先端位置、つまり足底がずれません。外力に抗している限り、股関節と足関節の方向が姿勢によらず常に一致するため、股関節と足関節の方向のみに変位がガ発生し、前後への変位は発生しません。

したがって、フィードバック情報を必要とせず、姿勢に応じて下肢の支持性を自動的に保つことが可能となるのです。

 

 

この理論から何を考えるか

さて、この理論が大事なのは最近いろんなところで言われていますが、どう臨床で生かすかを考えるわけです。

以下に例を挙げるため、みなさんの参考になれば幸いです。

運動失調

運動失調とは、協調運動障害の現れといわれていて、運動の程度と方向が変わってしまう症状、協調筋と拮抗筋の障害、などと言われています。

なんかピンときませんか?

この協調を作っているものが先ほど述べた理論です。つまりは歩行などでいうと、二関節筋を調整できるようになる必要があります。

どこの筋を賦活させるか

この右図を参考にすると、どの方向に力を発揮するには、どの筋群を賦活させれば良いか分かるわけです。

例えばよく見かける間違いは、

起立動作の離殿のために、大腿四頭筋を賦活するということを聞きますが、もし大殿筋が効かないとすれば、D6の方向への出力が発揮され、身体は後方へ向かってしまいます。

本当に緩めて大丈夫?

二関節筋はよくわるものにされがちです。そのため筋力強化を怠る場面も見かけます。

しかしこの理論を聞けば、全く必要のないものではないと考えるはずです。

本当に緩めて必要のないものとして良いかは考え直す必要があるかもしれません。

 

 

 

 

@physical_taro

 

 

 

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